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阿佐ヶ谷散歩

久々の東京まちブラレポート。

以前に好きなまちのひとつ、高円寺について書いたことがあるが、その隣駅である阿佐ヶ谷はアラフォーになったあたりから何とも居心地の良いまちになってきた。

古着やバンド、阿波踊りなど、アングラとエネルギッシュが前面に出る高円寺よりも随分と落ち着いていて、昔ながらの商店街には地元密着の小売店や飲食店が立ち並ぶ。

道行く人は家族連れやシニア層が多く、本当に阿佐ヶ谷姉妹のような雰囲気を持った人が少なくない。若者もロックな高円寺に比べると幾分おとなしめのファッション。

ひと駅違いでも元町>>三宮となるように、今の私には阿佐ヶ谷の方がしっくりくるのである。

さて先日、そんな阿佐ヶ谷を一日かけて歩いてみた。今回は駅の北側の巻。

大した内容はなく、看板写真を中心にお楽しみいただければと思う。

さて、駅に降り立つとすぐに目に入るのが南北にまっすぐ伸びる欅並木。

まるで人々を包み込むように大きくとても印象的だ。この空間は何だか静かで時間もゆっくり流れているような気になる。私はこの並木のマイナスイオンを吸いに来るために阿佐ヶ谷を訪れると言っても過言ではない。それくらいに魅力的なスポットだ。

さて、駅を出てすぐ北のアーケード街を北上。左手に古本屋が。

ここではたまに店頭に置いてある古い映画のオフィシャルガイドブックを買うことがある。

「ゴースト」、「帝都物語」、「ミスターベースボール」…何ともマニアックなものが手に入る。

アーケードはそんなに長くない。「北口アーケード街」っていうのか。そのまんまやないかい。

アーケードを抜けると商店街が。

ラーメン屋「あさが家」。

また、まんま。「横濱」とのパラドックス感。

脇をのぞくとすぐに昔ながらの昭和的な風景が。

この辺にあった寒天屋がウマかったな。確か製造工場で、持ち帰りをお願いすると、看板娘のおばあちゃんが出てきてビニール袋に寒天を入れて小売りしてくれた。確か一人前200円か300円だった。

数年前に工場ごと閉鎖したが、今回通るとそこにはマンションが建っていた。もう記憶のなかでしか見ることのできない風景になってしまった。

写真はそんな前でもないのに半袖の子がちらほら。

季節の移ろいは早い。

何か行列ができている。カフェだった。

何軒か、小洒落たカフェや惣菜店なんかもできていた。

さて、一つ目の的地に到着。

「BIRRA e VINO MASUYO」。この地で約90年間、営まれた酒屋を全面リニューアルし、ビールとワイン専門の酒販店として生まれ変わった。

酒屋のDNAだろうか、ワイン評論家の姉とビール会社出身の弟がタッグを組み跡を継いでいる。店内は広く、所狭しと国内外のワインが並ぶ。

小売りはもちろん、中で日替わりグラスワインやビールを飲むことも可能。

まだ疲れていないが、歩いたことを理由にとりあえず飲む。

特にこの赤が美味かったなあ。

さて、食前酒のあとは昼食を頂こう。北上をやめ来た道を戻る。

駅前まで来たところで東西の道に照準をしぼる。

この界隈は飲食店がとても多い。ただしほとんどが夜の店で、ランチ候補が見つかるとはあまり思っていなかった。

しかし、すぐに何ともウマそうな鰻屋を発見。「阿づ満や」。

もう14:20。時間の猶予はない。ここにしよう。

鰻の寝床のように長い店内はテーブル席に小上がりの畳席。想像以上に清潔だ。

なぜか普段は選ばない小上がりを希望し着席。迷わず「うな重 並」を注文。ラストオーダーは14:30だったらしい。危ない危ない。

すぐに漬物が供された。ツマミながら酒を飲んで鰻を待つという人が多いが、私は鰻が来るまで待つ派の部類。

15分くらい待っただろうか。コンパクトで体裁の良いお重が登場。

ご開帳。

肝吸も来た(味噌汁に変更も可能)。

肝吸をひと口頂いて、そのまま鰻に突入。

いわゆる関東風の焼き方で仕上げた江戸前鰻だが、何ともふくよかな味わい。タレはやや塩気が強く感じたが香ばしくてイイ。

やや硬炊きの米が柔らかい身によくマッチしていた。これはイケる。

また来よう、ご馳走様でした。

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