では期待が高まってきたところで、料理をご紹介。
最初はやはり泡で酔いましょう。
ボトルはマダムに色々教わりながら、ボルドーのPessac Leognanの白をセレクト。
爽やかだがキリッとしていて、料理と物凄くマッチした。
そのほか、神戸の灘五郷など、今パリで人気の日本酒も提供されていた。
さて、最初のアミューズはこちら。
さらにこちらも。
神戸時代に頂いたことがあるものもあり、懐かしさを覚えた。
お皿は神戸時代はなかったと思われる北欧のものが使われていて、これまた新鮮だった。
しかし、ナスのミルフィーユなんて日本酒と合うだろうなぁ。
アミューズ後の最初の一皿は「ビーツ、ヨーグルト、パースニップ」。
神戸でも頂いたことがある爽やかなスターター。ムース状のビーツとパースニップがヨーグルトと絶妙に絡み合う。酸味と甘味のバランスが素晴らしい。
「カニ、キャベツ、ココナッツ」。
まるで重森三玲の東福寺本坊庭園のような美しさ。ビネガーの酸味を含んだタピオカがイイ仕事をしていた。しっとりしたカニの身と歯応えのあるキャベツのコントラストも愉しい。
「自家製パン」。
あれ、バターがないんや。神戸時代よりも品数盛り沢山なコースとなり、あくまで料理を愉しんでもらいたいというシェフの気持ちの表れか。
「フォアグラ、バナナ、スモークタピオカパウダー」。
バナナをキャラメリゼしていないところがこれまた乙。フレッシュなぶん、風味・歯応えがしっかりと残っている。濃厚なフォアグラ、スモーキーなパウダー、酸味のあるバルサミコソース…すべての香りを口の中で合わせると悶絶の美味さだった。
「タラ、ジャガイモ、カタバミ」。
タラはブランダードに。これも神戸時代からの定番だが、付け合わせのジャガイモの甘いこと。決してタラの塩気が一人勝ちせず、絶妙なバランスが保たれていた。