ヤニック・アレノ氏。
2014年、パリ・シャンゼリゼ通りに位置する歴史的建造物、パヴィヨン・ルドワイヤン内にフレンチ「アレノ・パリ」をオープンさせ、翌年には三つ星を獲得した世界的シェフである。
そのアレノ氏が2018年、日本人の鮨職人・岡崎泰也氏と組んで同じルドワイヤンの地下階に「ラビス」という鮨店を構えた。
「ラビス(L’ABYSSE)」とはフランス語で「深海」を意味し、まさに地下・海鮮から連想される店名だ。
そのラビス、2019年ミシュランガイド・フランス版でいきなり一つ星を獲得しているのだが、個人的にとても興味をそそられている。
なぜならメニューが大変斬新なのだ。
一応、江戸前鮨とは言うものの、例えば一品の「きのこのギモーブ」、「出汁のゼリー海老クリーム」、「柚子、根セロリのカクテル」なんて全く想像もつかないし、握りに「キャビア」や「白トリュフ」なんてネタをぶっ込んでくるのも面白い。
実際、日本でも白トリュフをシャカシャカして握ってる高級星付き店を見たことがあるが、とってもチープに見えてしまって、まるでそそられない。
やはり日本においては日本でしか食べられない正統派な鮨を食べさせてほしいというのが私の思いだ。
しかし、逆にフランスに来ると、フランスでしか食べられない、フランス的解釈で生まれ変わった斬新な鮨に出会いたくなるのだ。
どこでシャカシャカしたって同じじゃないかと言われそうだが、少なくとも私にとっては違う。
自分でもかなり身勝手やなぁとも自覚するのだが、そういうわけで今回、無謀にもディナーの前日予約を試みようと電話を入れてみた。
結果は…案の定撃沈だったのだが、次回渡仏時には是非訪問したいと思っている店のひとつだ。
ホームページにフリーのプロモーション画像が掲載されていたので、以下に貼付しておきたい。
少しでも皆さんの参考になればと思う。