皆さんはハンター坂を含む北野・山本地区とパリ・モンマルトル地区が2005(平成17)年以来、友好提携関係にあるのをご存知だろうか。
モンマルトル地区にはパリのまちを一望することができる丘があり、その界隈の雰囲気が北野・山本地区と似ていることから公式に提携がなされるに至ったのだ。
そして、丘の麓にはオープンカフェが併設された「MUSÉES DE LA VIE ROMANTIQUE(ロマンティック美術館)」が建ち、それに倣って北野でも「神戸北野美術館」が開業するなど、モンマルトルを意識したまちづくりが行われてきた。
そんな北野・山本地区にフランスの風をまとったブラッスリーができれば、馴染まないワケがない。
冒頭のすっかり溶け込んだという私の感想も知らず知らずのうちに小場佐ワールドの物語に引き込まれていたからだった。
ではここからは私が考えるロバボンの愉しみ方について。
色々と考えてみたが、実際に訪れて本場のエスプリを感じること…結局はこれに尽きるのではないか。
昨秋、私はフランスで何軒かのブラッスリーを訪れたが、外観、内装、ポスターやボトルのディスプレイなどあらゆる点において、小場佐さんの再現力のスゴさに感心してしまった。
当初は正月の書き初めや盆のイベント「ロバ盆」などの独自イベントも日本的だなあと思っていたが、帰国後はもしパリのブラッスリーが日本にあればこんなコトやるかもなと思ってしまう自分がいる。
店内では小場佐さんがテキパキと動き回り、シェフらとフランス語でオーダーをやり取りする。ピンと背筋を伸ばしトレンチを持って料理をサーブする姿、食事の合間にタイミングよくフランスパンを切る姿…うーん、どれもサマになっていて、「ギャルソンとは舞台を毎日演じる俳優だ」という哲学者サルトルの名言がしっくりくる。
供される料理もこの雰囲気に決して水を差さない、オーソドックスな伝統的フランス料理が中心だ。
シェフは広島出身の小谷健一さん。
プライベートでもよく話をするが、実に勉強熱心で職人気質な料理人だ。基本を忠実に守り、軽い前菜から重厚なビストロ料理まで自在に作り上げる。
それではここでメニューの一部をご紹介。
「トマトとアボカド」。
これは現店舗からスタートした新メニューか。シンプルだが個人的に大好きな組み合わせだし、見た目も美しい。いわゆるサッと出る一皿だ。
「シャルキュトリー盛り合わせ」。
パテやリエット、生ハムなどバラエティ―豊かな肉料理が豪華に盛り付けられる。グループでワイワイやる際のアテとしては最高だ。
「ブルゴーニュ風エスカルゴ」。
言わずと知れた本場の伝統料理だが、神戸でエスカルゴを提供する店はあまりないので、かなり貴重なメニュー。レギュラーで提供しているところに店のプライドを感じる。エスカルゴバターの香りが食欲を誘う。
「オニオングラタンスープ」。
こちらも冬の定番メニュー。アツアツの状態で供される。旨味十分のコンソメと甘く炒めたタマネギ、濃厚なチーズが重層的な味わいを生み出す。これだけで白ワイン2,3杯は確定か。
そういえば現店舗になってから、付け合わせのパンのクオリティもレベルアップしている。
なんでもフランスから仕入れているのだそうで、しっとりもっちりした歯触りが心地良い。
ロバボン、まさにパリのエスプリを感じる店ですよね。
店名の由来も聞いて納得!です。
毎回、細かな取材力に感心して楽しく読ませて頂いてます。
次回はどんな記事が…と期待してしまいます(笑)。
ボッサ様
コメントを頂戴し、誠にありがとうございます。
毎回私の駄文を読んでくださっているとのこと、心より御礼申し上げます!
また記事に共感していただけて嬉しい限りです。
とりわけ地元・神戸が少しでも元気を取り戻してほしいという想いで、このブログを書いている次第です。
「ここは行くべき!」、「こんなこと書いた方がイイ!」等、アドバイスがございましたら、是非また教えていただきたいと思います。
今後とも引き続きよろしくお願いいたします。
[…] 私はあいにくイベントに参加できなかったので、3年前の投稿内容をここに上書きし、今のロバボンを伝えることで祝意を表したいと思う。 […]
[…] 私はあいにくイベントに参加できなかったので、3年前の投稿内容をここに上書きし、今のロバボンを伝えることで祝意を表したいと思う。 […]