先日、用事があって南青山を訪れた際、とある隠れ家中華ダイニングで夜の食事を取った。
六本木通り沿いの「虎萬元」。
昼のランチで一度訪れてみて良かったので、今回夜にチャレンジしてみた。
最近では、芸能人お気に入りの店としてテレビでも紹介されることが多いが、実は「柚子屋旅館」や「紅虎餃子房」などのさまざまなブランドをチェーン展開する、際コーポレーション(株)が営む高級ラインの店舗であることはあまり知られていない。
店内は地下階。
アンティークの調度品で彩られた店内はシックでセンスが良い。
カウンター席、半個室席、テーブル席から構成され、なかなかゆったりとした座席配置だ。
料理はお任せのコースが¥8,000から用意されているが、この日はアラカルトでお願いした。
最初の乾杯は白ワインで。
そして、ひとまず「前菜盛り合わせ」を注文。
きっとクラゲや焼豚を盛り合わせた中華オードブルが出てくるのだろうと思っていた。
しかし料理が到着するや否や、予想外のラインナップに驚く。
以下、内訳を簡単に…。
「〆サバの葱油ソースがけ」。
「蒸し鶏の四川辛味ダレ」。
「大根の細切り酢漬け唐墨がけ」。
「タコとキュウリのサラダ」。
「アサリの紹興酒蒸し」。
このあと、口直しに「エシャロットとリンゴのサラダ」を注文。
魚料理は、サービスの女性が本日のオススメだと猛プッシュしてくれた「黒曽以(クロソイ)の蒸し物」。
前菜といい、魚介の新鮮さがかなり際立っているので、先ほどの女性に尋ねると、料理長自ら豊洲市場まで出向いて魚介の目利きを行っているのだという。
そして、女性は料理長が作った料理を食べ、一皿一皿を自分なりに解釈し、面白いエピソードも交えながらプレゼンテーションをしてくれたのだった。
やはりお店にとって素晴らしいコミュニケーターは不可欠であると改めて実感した。
さて、ラストの肉料理は「丸鶏パリパリ揚げ(半羽)」をチョイス。
料理長はジビエにも力を入れていて、毎年、冬にはジビエを使ったメニューが用意されるのだそう。タイミングが良ければ熊の手やハクビシンなどの珍しい食材にもありつけるらしい。
なかなかの気合いの入りようにチェーン店らしからぬプロの心意気を感じさせられた大満足のディナータイムだった。