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【神戸・県庁前】実直な仕事に裏打ちされた旨い肴の数々、「魚菜きし」

神戸はJR元町駅の東口から鯉川筋を5分余り北に上がったところ。山手幹線沿いに静かに佇む割烹がある。

ミシュランガイドで一つ星にも輝いた「魚菜きし」(以下、「きし」)だ。

店主の岸英明さんは兵庫県は加古川市の生まれ。

「浪速割烹 㐂川」の流れを汲む大阪・心斎橋の名店「作一本店」で17年間修業を積んだのち、2005年に独立。現在の場所に店を構えて16年目になる。

私が初めて「きし」を訪れたのは、2014年9月だと記憶している。

その日は日曜日で、大型の台風が関西地方に上陸していて、神戸市内の店は早々と店じまいをしていた。

空気が読めない私は「あまから手帖」の寿司特集を見て今夜はウマイ魚介が食べたいという気分。色々と調べて、前々から気になっていた「きし」に辿り着いたわけだ。

下の可愛らしいロゴマークは何と岸さんがデザインしたもの

しかし、入店直前にATMで金を下ろそうとしたらクレジットカードを家に忘れてきたことが発覚。財布には10,000円札が1枚しか入っていない。意を決して入店し、これで美味しいものを食べさせてもらえないかと岸さんにお願いしたのだった。

今思えば何て失礼な一見客だろう。しかし、そんな若造のリクエストにも岸さんは快く応じてくれた。

「どんな感じがよいですか」という岸さんの問いかけに、酒を愉しみながら造りをたっぷり食べたいことを伝えると、数あるメニューの中から呑ませるアテを数品、的確にセレクトしてお造りまで繋いでくれた。

日本酒は神戸・灘の「大黒正宗」や埼玉・蓮田の「神亀」など、岸さんとっておきのセレクト

目当ての造りは珍しいくじらを含む5,6種類の盛り合わせ。ざっと2人前はあったかと思うが、私の魚介欲を満たすには十分な内容だった。

その後、鴨の黒胡椒焼きでお腹もイイ具合になってきた頃、わざわざレジで計算をしてくれた岸さんが「今で9,100円です」と。欲張りな私は「では冷やししるこで〆させてください」と伝え、見事4桁の会計で大満足な夕食時間を演出してくれた。

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2 Comments

  1. ボッサ ボッサ

    魚菜きし、いい店ですよね。決して安くはないけれど
    まさに適正適価の店ではないかと思います。
    あと個人的には特筆すべきことが。飲み物のメニューには
    スパークリングと白ワインがあります。これが和とワインで
    いきたい気分のときにはすごく嬉しい。

    • mickeater mickeater

      ボッサ様
      コメントを頂戴し、誠にありがとうございます。
      スパークリングと白ワイン?置かれているとは知りませんでした…!次回是非、試してみます。
      ちなみに今般のコロナの影響で1ヶ月間休業されるとのこと、また再開されたら愉しみたいと思います。

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