最近、コロナ・パンデミックのおかげでStay Homeするようになり、レストランのテイクアウトメニューを愉しむようになった。おうちゴハン、内食も悪くはない…そう思えるようになったのは自分にとってある意味、収穫だった。
そして、最近、もうひとつの愉しみができた。読書である。
自宅でのネット依存症が加速し、これまで2.0を維持してきた視力が衰えてきたような感覚をおぼえたため、ネットよりは眼に優しいだろうということで読書を始めたである。
最近読んで勉強になったのは、2012年にノーベル生理学・医学賞を受賞した山中伸弥氏の自己啓発本。
とある雑誌のスピンアウト版かと思うのだが、読みやすくて色んな気づきがあった。とはいえ、このブログで紹介するものではないと思うので、今回はこれまで読んだ料理・飲食関連の書籍を簡単にレビューしたいと思う。
購入してから一度も表紙を開かずに本棚に眠っていたものも今般のStay Homeを機に読むことができた。何事も物は考え様。ポジティブに捉えたいと思う。
まずは、山本益博氏の「エル・ブリ 想像もつかない味」(光文社新書、2002年)。
世界のトップレストランに君臨したスペインの「エル・ブリ」を料理評論家の山本益博氏が初訪問。おもに王道フレンチを食べ歩いてきたマスヒロ氏が未知の味に出会い、その感動を熱く語る。ストーリーのなかでトップシェフたちの関係性が詳しく書かれており、なかなか興味深い内容だった。
同じくマスヒロ氏の「一皿の歳時記」(NTTメディアスコープ、1995年)。
マスヒロ氏が案外、東京以外の店も食べ歩いていることに驚かされた一冊。関西、北陸、四国の店も登場し、写真は一切なし。イラストレーターが描いた料理の挿絵が情緒的。ちなみに地元・神戸で紹介されていたのは、加納町「あわびや」、六甲アイランド「ラ・コート・ドール」、元町「華楽園」。
里見真三氏の「すきやばし次郎 旬を握る」(文藝春秋、1997年)。
著者の故・里見真三氏はB級グルメの提唱者として知られるが、こんな高級店に関する書籍も残していたのか。何と写真付きでネタごとのレシピが掲載されているうえ、鮨に対する情熱を語る当時70歳そこそこの小野二郎氏のロングインタビューは必見。この本はなかなか貴重だと思う。
続きは次回、あと数冊紹介したい。