今日は珍しく早起きして朝食を頂きに出かけた。
行き先は神戸・三宮の「ホテルピエナ神戸」。
朝食が美味しいホテルとして、2019年に旅行口コミサイト「トリップアドバイザー」で全国1位を獲得しており、以前の記事でも紹介した三宮のワインバー「クレイエール」の元シェフ、吉川修司さんが腕を振るっているので、これは行かないワケにはいかないと思い今回足を延ばしたのである。
朝食の営業時間は7:00から12:00まで(ラストオーダーは11:00)。元々はビュッフェスタイルでの提供だったが、新型コロナウイルスの蔓延に伴い現在はオンテーブルで提供する形式を取っているという。
店内は空気清浄機が置かれ、客席間にも十分な距離が確保されていた。テーブルもお客の退店後に都度消毒されており、安心して食事を愉しめる環境が整っていた。
席に着くなり、メニュー表のコンテンツに驚かされた。
何と盛り沢山なことか。前菜からメイン、デセールまで供される豪華さよ。メインは選択制だが、それ以外はすべて提供されるうえおかわりが自由とのこと。採算度外視の心意気だ。
それではスタート。とりあえず朝だし、まずはミルクが飲みたかった。
コロナ対策のため、ドリンクもその都度持ってきてもらう。何だか恐縮してしまった。
程なくして、テーブルの上に前菜が次々と並べられていく。
いいねぇ~。美味そうだ。
これは嬉しい、朝からパテアンクルート。
丹波地鶏がふんだんに用いられ、バルバリー産の鴨肉とフォアグラも。旨味十分だが淡白な味わい。レバーは入れずに塩気を抑えた、まさに朝食仕様の美味しさ。「クレイエール」で頂いた、酒のアテとしてのパテアンクルートとは全くの別物だった。
近隣野菜のサラダ。
これも良かった。オレンジトマトに六甲シャンピニオン、四葉キュウリ、レッドオニオン、コリンキー。カラフルで個性的な野菜たちは神戸市西区と北区で作られたもの。いずれも新鮮、甘くてウマイ。「ロメスコ」という、スペインのナッツベースのソースで頂くが、個人的にはアンチョビよりも全然好みだ。
パン。
フランス産のチーズ。
本日のカルパッチョ。サーモンでした。
オレンジの爽やかな風味がまた、朝食らしい。
そして、タパスのような前菜の盛り合わせプレート。テンション上がりますねぇ。
ビーツのピュレとシャリュキュトリー。
ホタテ貝のマリネ。
合わせたグレープルーツが爽やか。
淡路産タマネギのロワイヤルとシラス。
トウモロコシのスープ。
肉・野菜・魚、温と冷、甘味と酸味…バランス良くさまざまな要素が少しずつ愉しめた。
メインは牛ロースのステーキをセレクト。
ロース肉はミディアムレアに焼き上げられ、実に柔らかい。丹念に作られた人参のピュレとマデラソ-スがこれまたよく合う。降りかけられたオリーブのパウダーも良いアクセントに。
ついついワインも頂いちゃいましたよ。
爽やかなリースリング、馬買ったー。ミルクの直後に白ワイン飲んだ経験なんてこれまでなかったよな。
神戸ヨーグルトとフルーツ。
ここで、今頂いているのは朝食だったと我に返る(笑)。
そして、アシェットデセールはクレープ。
こういう、最後までライブ感を味わえるところも嬉しいですね。
最後にプティフール6種とホットコーヒー。
欲張りな私は途中、パテアンクルートとサラダ、ロワイヤルをそれぞれおかわりしたせいでプティフールまで完食できなかった。
残ったサブレやゴマ煎餅については、お持ち帰り用の箱を用意してくれた。ありがたや。
総じて2時間、よく考え抜かれた構成に終始愉しませてもらった。
間違いなく他のホテルの朝食にはないコンテンツだと実感したが、これも吉川さんの街場のブラッスリーやワインバーで積んださまざまな経験が活かされているに違いない。
¥2,700(宿泊客は¥2,200)という価格設定はどうだろう。確かに朝食としては安くはない。しかし、これだけの手間・数・質に加え、おかわり自由というオプションまで付いてくるとなると、かなりオトクなのではないか。ラストオーダーが11:00とあって、ブランチとしても利用できる。
「ここでしか味わえない朝食を愉しんでほしい」という吉川さん。きっと皆さんの胃と心を満たしてくれる食体験に誘ってくれることだろう。
[…] 今回は友人でもあるフレンチシェフの吉川修司さんが担当、スケジュールもアジャストすることができた。 […]