2020年はとりわけ日本料理店に行く機会に恵まれなかったというのが実感。
数えてみると、何と5店しか訪れることができなかったようだ。
やはり大体の店が事前予約のコースだからだろう。
しかし、1年間で5店しか行かずによくのうのうとグルメブログと謳っているものだ。
厚顔無恥とはこのこと、自分でも嫌になる。猛省したい。
さて、同じ店の重複ノミネートはしないので、わずか5店中のセレクトだが、特に印象深かった逸品をご紹介(ランキングではありません)。
1.豊中・岡町「よし乃」の遠山鮑
裏漉しした肝をまとった鮑を柔らかく蒸し、そら豆の衣で揚げる。丁寧な仕事が際立つ、大変上品な味わいのひと皿。
2.神戸・諏訪山「山荷葉」の鱧の椀物
出汁の旨さを味わうひと皿。鱧、茄子、いんげん豆という素材本来の味わいと、梅肉、青柚の爽やかな香りを見事なまでに際立たせる素晴らしい出汁だ。
3.神戸・県庁前「魚菜きし」の春野菜の天ぷら
春の野菜たちをふんだんに用いたひと皿。野菜一つひとつが甘くて濃い味わいで酒が進んだ。まだ肌寒い季節だったが、テレワークで季節感が麻痺した私に春の訪れを告げてくれたひと皿だった。
4.大阪・新福島「しもぶち」の蟹の三杯酢
新規開拓した新福島の和食店。夏に供されたひと皿は毛蟹の甘く上品な味わいが酢で際立ち、冷酒がよく合う。何だか人気店になりそうな予感。
5.神戸・三ノ宮「おでん処よし田」のトマトのおでん
寒い季節に美人女将がヒョイと出してくれたひと皿。チーズと出汁は意外にも非常に相性がよく、身が崩れると品の良いトマトスープになった。熱燗で頂いたが、白ワインもいいねぇ。
以上、和食編でした。続いてはフレンチ・イタリアン編へ。