神戸市中央区生まれの私にとってのホームタウンは元町・三宮界隈。
この辺に住んでいると衣食住には事欠かないので、ついつい他のまちを訪れることがなくなってしまう。
しかしここ5年くらいだろうか、隣の兵庫区や灘区でも魅力的な店が続々と開店していることを知り、足を延ばす機会が格段に増えてきた。
そんな中で特にマイブームなのが、阪急・神戸線は六甲駅および王子公園駅の界隈。
今日は春の陽気に誘われ、周辺を街ブラした時の記録である。
まずは西口改札を出て南すぐにお目見えするのがココ。
スリランカカレーの店、「カラピンチャ」だ。
ここは食べログでカレーの百名店に選ばれており、駅界隈のランキングでは常に1,2位を争う店ということもあって、こんな時代でも盛況だった。
カラピンチャからさらに東進すると中華料理の「天天」がある。
ここもなかなかの有名店だ。
シェフがかつて神戸・北野で一世を風靡した「老香港酒家」の料理長を務めていた頃にフジテレビ「料理の鉄人」の挑戦者として出演したことをウリにしているが、雰囲気はいたってカジュアルなまちの中華屋さん。
かつては喫煙可でタクシーの運転手さんの溜まり場になっていた記憶がある。
少し外観が綺麗になった気がする。
さらに進んで、長い商店街へ突入。
改めて思ったが、この界隈は活気がある。
青果店に精肉店、豆腐屋、喫茶店、薬局、眼鏡店、時計店、洋品店…老若男女が普段着でまちへ繰り出し、必要なものをこのエリアで買い揃えている様子が見て取れた。昭和の頃はどこにでもあったこの風景も今や貴重な文化遺産と言ってイイ。
素晴らしい光景に見入ってしまい、肝心の写真を撮り忘れてしまった。お許しを。
さて、昼は南北に走る灘センター商店街の一角、コロッケで有名な水野家の本店向かいの「中国菜 膳房」で。
2015年にオープンし、上品な本格中華をリーズナブルな価格で頂くことができる知る人ぞ知る店だ。
店内は子供連れ家族1組にお一人様がちらほら。
ある程度、席間が確保されていて家族も静かに食事を愉しまれていたので、コロナ感染対策という観点では十分安心できた。
悩んだ末に酢豚セットをセレクト。
その前にビールを。
昼ビールって何でこんなにウマイんやろ。
待つこと10分ほど。
複数の小皿にスープとごはん、そして最後に上品な量の酢豚が供された。
サイドに蒸し鶏なんてなかなか豪華やんか。どれも丁寧な仕事のあとが窺える。
油を控え、酸味を利かせた酢豚はパリっとした野菜の歯応えが心地良かった。
デザートまで付いて、腹八分目でご馳走様となった。
確かにまちのガッツリ中華を期待する若者には物足りないだろう。しかし、こういう庶民的な商店街でレストランレベルの中華が味わえるのは貴重なことだ。
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