Youtubeに現在アップされている対決は大体観尽くしたので、今度は「アイアンシェフ」を観ることにした。
「アイアンシェフ」は2012年10月から2013年3月まで僅か5ヶ月で終了してしまった「料理の鉄人」のリバイバル番組である。
こちらも鉄人同様、ひとつの食材をテーマにした料理人同士の対決なのだが、観ていてこれが本当につまらない。
なぜ同じことをやっているのにこうも違うものなのか…半年を待たずして打ち切られた理由がよく分かったような気がする。
まずは演出の違い。
キッチンスタジアム(=調理場)の暗くて荘厳な雰囲気に映画「バックドラフト」の緊張感漂うテーマ曲で興奮を掻き立てられた鉄人。
一方、アイアンシェフでは、CGを多用しガチャガチャ装飾された金ピカのキッチンスタジアムに響く女子アナの楽しげな「佐野さん!」(佐野瑞樹アナウンサー)の声。
スタッフが無理やり誘い笑いを連発し、料理人は対戦中にゲストの芸能人とジョークを交えながら会話する緊張感のなさ。真剣勝負というよりもクッキングバラエティであった。
次に、「主宰」(=司会)の存在感の違い。
鉄人では加賀丈史が主宰を務めたが、「私の記憶が確かならば…」で始まる、その独特な言い回しと仰々しい語り口は怪優に相応しい名演だった。
一方で、アイアンシェフは爽やかイケメンが売りの玉木宏。若くてクセが全くなく、当たり障りのないキャラに終始してしまい、加賀を凌駕することができなかった。
いつも楽しい記事ありがとうございます。「料理の鉄人」は懐かしいですが、私にとっても大変思い出深い番組です。三谷青吾シェフは残念ながら鬼籍に入られましたね。若い頃の三國清三を思わせる、射るような目のとてもカッコいいシェフでしたね。ちなみに画像はいつの「料理の鉄人」からの引用ですか?記憶にございません(忘れただけかもしれません)。神戸勝彦シェフの店(マッサ)にもよく通いましたが、一番若くして一番先に鬼籍に入られたのには、とても驚きました。話せば尽きることがありませんが、一旦ここで失礼いたします。(衝動的にメールしてしまいました)
M.Kug様
コチラこそいつもコメントを頂戴し、ありがとうございます。
実は私も三谷シェフと三國シェフの雰囲気が被って仕方がありませんでした。最近、お痩せになっていたのは健康維持のためかと思っていたので、大変驚きました。
写真の三谷シェフは2000年正月、「料理の鉄人」のレギュラー放送が終了した後の特番で、中華の脇屋友詞シェフとともに新鉄人候補としてお披露目された時の姿です(ちなみに和食の候補は不在)。
神戸シェフの逝去もまた衝撃的でした。あれだけのクオリティの料理を大変リーズナブルな価格で提供されていて、ビッグネームなのに志が素晴らしい方だなあと思っていました。逝去は営業時間外、厨房での不慮の事故によるものと伺いました。これが仮にも営業時間内であれば、結果は異なっていたと思われるだけに残念でなりません。
しかしマッサにもよく通われたとは、M.Kug様の守備範囲の広さに脱帽です。オールジャンルで日本全国、長きにわたっての食べ歩き…まさに私の目指す姿です。