そして何よりも、時代のニーズの違い。
先にも述べたが、鉄人放送当時は「食べログ」や「ぐるなび」はもちろん、インターネットすらない時代。日本では「ミシュランガイド」や「ザガットサーベイ」、「ゴ・エ・ミヨ」といったレストラン関連の書籍も発行されておらず、プロもお茶の間も鉄人を観て情報を仕入れ、一流の包丁捌きや最先端の調理技術に熱狂した。
アイアンシェフ放送当時はすでにInstagram、Twitter、Youtubeなどさまざまな媒体が発達していた。容易に自店の宣伝ができるうえ、「食べログ4.0以上」や「ミシュラン一つ星」といった消費者から信頼されている客観的評価基準が確立されていた。そいう意味では、すでに有名な料理人がわざわざアイアンシェフに出演しても、対決に負けようものならむしろ逆効果になる可能性すらあるだろう。そのせいか、鉄人ほどのビッグネームは出演しなかった。
ということで、本日は私のYoutube批評にお付き合いいただきありがとうございました。
ちなみに先週ふとテレビで観かけた朝日放送の「DRAGON CHEF」という若手料理人の登竜門的番組。
構成やセットはかなりちゃちいが、料理人のハングリーさが前面に出ていてなかなか面白かった。誰がNo.1の称号を手にするのか。これは次回も観てみたいと思う。ご参考まで。
いつも楽しい記事ありがとうございます。「料理の鉄人」は懐かしいですが、私にとっても大変思い出深い番組です。三谷青吾シェフは残念ながら鬼籍に入られましたね。若い頃の三國清三を思わせる、射るような目のとてもカッコいいシェフでしたね。ちなみに画像はいつの「料理の鉄人」からの引用ですか?記憶にございません(忘れただけかもしれません)。神戸勝彦シェフの店(マッサ)にもよく通いましたが、一番若くして一番先に鬼籍に入られたのには、とても驚きました。話せば尽きることがありませんが、一旦ここで失礼いたします。(衝動的にメールしてしまいました)
M.Kug様
コチラこそいつもコメントを頂戴し、ありがとうございます。
実は私も三谷シェフと三國シェフの雰囲気が被って仕方がありませんでした。最近、お痩せになっていたのは健康維持のためかと思っていたので、大変驚きました。
写真の三谷シェフは2000年正月、「料理の鉄人」のレギュラー放送が終了した後の特番で、中華の脇屋友詞シェフとともに新鉄人候補としてお披露目された時の姿です(ちなみに和食の候補は不在)。
神戸シェフの逝去もまた衝撃的でした。あれだけのクオリティの料理を大変リーズナブルな価格で提供されていて、ビッグネームなのに志が素晴らしい方だなあと思っていました。逝去は営業時間外、厨房での不慮の事故によるものと伺いました。これが仮にも営業時間内であれば、結果は異なっていたと思われるだけに残念でなりません。
しかしマッサにもよく通われたとは、M.Kug様の守備範囲の広さに脱帽です。オールジャンルで日本全国、長きにわたっての食べ歩き…まさに私の目指す姿です。