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2021年 最も印象に残った店(日本料理編)

昨年に続き、年末恒例(?)の印象に残った料理の紹介をしたいと思う。

昨年は料理一皿一皿の紹介だったが、今年は趣を変えて和洋中それぞれで最も印象に残った店を一店に絞って紹介したいと思う。

勿論、他に印象的な店が沢山あったことは言うまでもないが、これまで紹介できていなかった店をセレクトしてみた。

それでは早速、日本料理から。

今年最も印象に残ったのは、久しぶりに訪れた「割烹さか本」(京都・祇園四条)だった。

先代が1977年に創業、現在は2代目が引き継ぐ日本料理の名店であり、ミシュランガイドでも一つ星の常連だ。

ビル入り口から続く長く奥ゆかしい石畳はまさに京都そのもの。

ようやく暖簾がお目見え。

店内は畳の部屋。カウンター6席と掘り炬燵のテーブル席が2組のミニマムな空間だ。

窓の外にはすぐ白川が。

1階という立地が手伝って、せせらぎの音に耳を傾けながら風流に食事を愉しむことができる。

2代目・坂本瀧太さんの料理には「温故知新」という言葉がピタリと当てはまる。

瀧太さんは大学卒業後、某大手総合商社で海産物の輸出入に従事したあと、家業を継承した変わり種。

先代の味を守りつつ、若く新しい感性で意外な食材も旺盛に取り入れる姿勢が随所に垣間見える。

その真髄は夜のコースで存分に堪能できるが、初めて訪れるのであれば昼の「白川点心」でも十分だろう。

いわゆるショートコースの位置付けだが、名物メニューの「振り湯葉」が含まれ、さか本のエッセンスが凝縮されている。

以下、今秋の白川点心を簡単にご紹介。

スターターの梅と白粥、濁り酒
秋らしい八寸。麩や湯葉、百合根など京都らしい食材が嬉しい
お造り。脂の乗った鰤と辛味大根が絶品でした
この日は女将お薦め、松本酒造(京都・伏見)の純米酒「吞足味知」をセレクト
選べるお猪口
味のある徳利
美しい磁器に盛られたのは
穴子と海老芋の焚き合わせ。素晴らしかった

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