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【神戸・ハンター坂】フランスのエスプリを体感したい、「ブラッスリー・ロバボン」

2019年3月、神戸。小場佐慎也さんの「ブラッスリー・ロバボン」が南京町からハンター坂に移転オープンした。

チャイナタウンの路地裏でひと際異彩を放ち、確固たる地位を築いていたロバボンがなぜ…正直、移転のニュースは驚きだったが、間もなくあれから1年が経とうとしており、深い緑色のファサードと外に設置されたテラス席はまるで何事もなかったかのようにすっかり坂の街並みに溶け込んでいる。

店舗はイタリア料理「ハナタニ」の隣

南京町時代がテーブル36席に加えカウンター席が設けられたオオバコ店舗だったのに比べると、現店舗はカウンター17席にテーブル9席という、カウンター中心の、より密な空間。

店内奥からハンター坂方向を望む

お客とのコミュニケーションを大切にしたいという小場佐さんの言葉にも納得できるちょうどイイ規模だ。

ここで改めて、ロバボン移転までの経緯についてまとめたい。

オーナーギャルソンの小場佐慎也さんは1975(昭和50)年神戸市生まれの44歳。

以前に紹介した「Bec」の岸本達哉さん、「ハナタニ」の花谷和宏さんとは同い年である。

小場佐慎也さん

神戸ではこの世代のオーナー、料理人が数多く活躍しており、神戸の飲食業界を支える一大ジェネレーションと言ってもよいだろう。

各々に個性の強い3人だが、プライベートでも親交があり、互いに情報交換を行いつつ刺激を与えあう仲である。

実は私もBecで小場佐さんと、そしてロバボンで花谷さんと知り合った経緯がある。

とある雑誌の1ページにも南京町時代のロバボンを訪れる岸本さんの姿が

さて、その小場佐さんだが、かつては旧居留地で一世を風靡した「ジーニアスカフェ」で店長を務めていた。その後、2002年に上京し、日本のブラッスリーの先駆け「オー・バカナル」に入店。紀尾井町店で店長まで務め上げた後、2009年、渡仏し本場での生活を経験する。

ビストロやブラッスリー、カフェなどが普段の生活に深く浸透するフランス人のライフスタイルに感銘を受けた小場佐さんは「日本にもフランスのエスプリ(≒精神)を広めたい」という熱い想いをもって帰国。神戸・ハンター坂のビストロでの独立準備期間を経て、2012年7月、南京町に「ブラッスリー・ロバボン」を開店するに至った。

店名の「L’OBABON」はフランス語の定冠詞「Le」に小場佐さんのあだ名「オバボン」を組み合わせた造語。「Bon」は”C’est bon”、”C’est si bon”でもお馴染みの「良い」という意味を持つからこれまた座りがイイ。

また、開店した7月14日は「パリ祭」、すなわちフランスの建国記念日に当たる。

自身のこれまでの経歴や店名、開店日など、小場佐さんはすべてにおいてストーリー性を持たせる天才だと思っていたが、ストーリーにはまだ続きがあった。

それが今回の移転である。

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4 Comments

  1. ボッサ ボッサ

    ロバボン、まさにパリのエスプリを感じる店ですよね。
    店名の由来も聞いて納得!です。
    毎回、細かな取材力に感心して楽しく読ませて頂いてます。
    次回はどんな記事が…と期待してしまいます(笑)。

  2. mickeater mickeater

    ボッサ様
    コメントを頂戴し、誠にありがとうございます。
    毎回私の駄文を読んでくださっているとのこと、心より御礼申し上げます!
    また記事に共感していただけて嬉しい限りです。
    とりわけ地元・神戸が少しでも元気を取り戻してほしいという想いで、このブログを書いている次第です。
    「ここは行くべき!」、「こんなこと書いた方がイイ!」等、アドバイスがございましたら、是非また教えていただきたいと思います。
    今後とも引き続きよろしくお願いいたします。

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