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【神戸・三宮】確かな技術と構成力。気鋭の注目店、「Craft」

神戸は北野坂を北進し山手幹線を越えると、東一本逸れた「不動坂」という緩やかな坂道が現れる。

右側が不動坂

この辺りは三宮の繁華街に比べるとグッと人の数も少なくなって、20年も前は随分のどかな雰囲気のエリアだった。

しかし今、この不動坂がとてもアツイ。

続々と話題の店が出店を果たしているのだ。

例えば、ミシュランガイドにも掲載されたイタリアン「イオラシック」を皮切りに、神戸の肉ビストロの先駆者「ギャロバンガロー」、コース料理一本で勝負する高級肉割烹「雄三郎」。さらには、神戸牛の牛丼で毎日行列ができる「神戸牛丼 広重」、店主が東京・四谷の名店で修業を積んだ牛タン専門店「たん焼 BAN」、かの「御影ジュエンヌ」のご子息が独立したフレンチ「ラ・ターチ」…など挙げ始めると枚挙にいとまがない。

そしてここ最近ではインスタでバエまくる「ピーナッツホテル」の出店や加納町の重鎮的存在だったカジュアル・ダイニング「味加味」の移転とその勢いに拍車がかかっているのだが、そんななか今年で開店3年目を迎えるひと味違ったテイストのイイ店がある。

ピーナッツホテル

丸山純生さんが営む「craft」(以下、「クラフト」)である。

外観

シックな白壁と大きなガラス窓が目印のオープンキッチン・ダイニングだ。

丸山さんとの出会いは実に5年前に遡る。

元町「ナイン」の土井さんから東京・代官山にイイ店があると教えてもらったのだが、そこで料理の腕を振るっていたのが丸山さんだった。

その店は「grigio(グリージョ)」というが、私がいつもお世話になっている美容室から程近い場所にあるバル的な店で、カットの前後に一杯引っかけさせてもらうことがあった。丸山さんも私と同じ神戸市出身ということで話が弾み、神戸・東京の店の情報交換をし合ったりしていた。

ランチで提供されていた、丸山さんオリジナルのステーキライスやチキンカレーは抜群にウマく、こんな店が神戸にあったら流行るだろうなと漠然と思っていたが、まさか丸山さんが神戸で独立するなどとは当時頭の片隅にもなかった。

「グリージョ」のステーキライス

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