まずは涼をとるため、ビールで乾杯。

暫くすると、料理が到着。スタートは鮎の甘露煮。

甘くて、苦くて、薫り高くて、冷たい。ビールが進む。

夏ですなあ。
続いては椀物。

鮑と南瓜の吸物。初体験の組み合わせ。

下には肝豆腐。

柔らかくてコクがありウマイ。これはもうお酒に切り替えないではいられない。
櫻正宗の純米酒。

うん、キレが良い。進む。
続いては、関西・夏の風物詩、鱧の洗いです。

竹筒が清涼感を演出。プリプリと新鮮な鱧を梅肉でさっぱり頂く。

抜群でした。

続くは、加茂茄子素麺。
細く切られた茄子は片栗粉が訪れたいあしらわれ、ひと際爽やかな喉越し。これまたウマイ。

焼き物は蛸の塩焼き。

身は新鮮そのもの、歯応えがあり旨味が口いっぱいに広がった。

瀬戸内の豊かな恵みを手軽に味わうことができるのもまた神戸の魅力のひとつだと実感。
メインは鱧すき。これは夏の鱧づくしですね。

肝や子も入ってる。野菜は玉葱、葱、三つ葉に舞茸。いいねぇ。

さっと火が通った頃合いで…

皿に移し、たっぷりの甘いだしで頂く。

よく合うわぁ。最高でした。
こう来りゃ〆の御飯は期待通りの鱧雑炊。

鱧のだしが効いていて優しいお味だこと。

さらりと完食しましたよ。
ラスト・水菓子は季節の果物。

冷んやりストンと胃が休まりました。

ご馳走様でした。

とあるグルメ本で、かつて正子さんがこう語っていた。
「懐石料理は自然と一体となっていただくのが最高。四季のうつりかわりを目、耳、鼻、舌と全身で味わっていただきたい。自然そのものがご馳走だからです」
まさにその醍醐味を心行くまで堪能することができた、貴重な体験だった。

食後は帰りのタクシーを待つ間、学さんが自らカウンターに立つ珈琲店「はなれ家」でしばし休憩。

美味いコーヒーを淹れてもらい、学さんがかつて美空ひばりや坂本九のバックで演奏したこと、日野皓正と共演したこと…等々、色んな昔話を無理やり聞き出し(笑)、楽しいひと時を過ごさせてもらった。

わずか3時間半の滞在だったが、完全に日々の雑念から解放され心からリフレッシュすることができた。

ありがとうございました。
学さんも大変若々しいが、今年で御年87歳。いつまでもお元気で、できるだけ永くこの稀有な2店を続けてもらいたい。
学さん曰く「この辺りは特にもみじが紅葉する秋の季節が美しい」とのこと。
是非、今年また訪れたい場所である。
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